住宅ローン減税を賢く活用し、得する方法とは?
柴垣FP事務所 柴垣和哉
最近、情けないことに車の運転免許章の期限が切れてしまい、
十数年ぶりに自動車教習所に通わないといけなくなりました・・・。
運転免許証の期限が切れた場合、
教習所に通わなくても、運転免許の試験を一発で合格すれば、
数万円で再度運転免許を発行してもらうこともできるようです。
「飛び込み受験」という形ですね。
当初は、飛び込み受験で合格すれば教習所に通うよりも
かなり費用を安く抑えられるので、飛び込み受験を検討していました。
しかし、飛び込み受験で合格するためには、
和歌山の卒検の6つコースを覚えておかないといけないらしい。
私が免許を取ったのは、
和歌山市ではなく橋本市の教習所だったので
和歌山のコースはわかりません・・・。
また、細かいルールについて覚えていないこともあり、
飛び込み受験はハードルがかなり高そうでした。
しかも、飛び込み受験をした人で
1回で受かった人はほぼいないようですし、
免許を取る日にちも教習所に通うよりもかかってしまうとのことでした。
結局、泣く泣く飛び込み受験ではなく、
教習所に通いなおすことにしました。
教習所に通う費用は、約17万円・・・。
かなり大きな出費です・・・。
支払うお金が少ない方がいいのはだれでもそうですよね。
(期限を切らしたやつが悪いというのは置いておいてください・・・)
家を買うことで得する制度があります。
家を買うことで支払うお金を少なくできる制度があります。
代表的なものとしては、「住宅ローン減税」です。
住宅ローン減税とは、
「10年間に渡って、年末の住宅ローン残高の1%の金額が、
その年に住宅ローンの契約者が支払った税金が40万円を上限として
戻ってくる、または少なくなる制度」
のことです。
(所得税はその年に支払った金額が戻り、
住民税は翌年6月以降に給料から引き落とされる金額が少なくなります。)
対象となる所得税と住民税の合計金額の上限は40万円ですが、
例えば、3000万円の住宅ローンを組んで、
その年末の住宅ローン残高が2900万円だったとします。
この場合は、上限が40万円だったとしても、
年末の住宅ローン残高が2900万円しかありませんので、
所得税と住民税合わせて29万円(2900万円×1%)が
戻ってくる(所得税)、または少なくなる(住民税)ということですね。
たまに、
「住宅ローン減税が毎年40万円も受けられるから、
なるべく多くの住宅ローンを組んだ方がいい」
という風に勘違いされている方がいますが、
この例を見てもらえれば、それは正しくないことだと分かると思います。
住宅ローン減税を賢く活用し、得をしましょう
ただし、注意しなければいけないことは、
年末の住宅ローン残高の1%すべてが戻ってくるとは限りません。
「その年に支払った所得税と
翌年の6月以降に1年かけて支払う住民税の合計金額」が、
「年末の住宅ローンの1%以上」
でないと住宅ローン減税を満額使えないことになっています。
先ほどの例で考えると、
年末の住宅ローンの残高が2900万円なので、
この年の住宅ローン減税のMAXの金額は29万円です。
よって、支払った所得税と住民税を合わせた金額が29万円以上でないと、
住宅ローン減税を満額使えないことになります。
では、この29万円をフルで使うにはどういう方法があるのでしょうか。
それは、1つの家に対して、
世帯主と配偶者の2人でローンを組むことです。
すると、配偶者が支払った所得税と住民税も考慮されるため、
この29万円の住宅ローン減税をフルに活用できる可能性が高くなります。
(ただし、配偶者が働いていて税金を支払っていることが条件です。)
例えば、世帯主の所得税・住民税が20万円、
配偶者の所得税・住民税が14万円だとします。
世帯主だけで住宅ローンを組んだ場合だと、
住宅ローン減税は20万円が限度ですが、
配偶者もローンを組んだ場合は、
2人の所得税・住民税を合わせると34万円になります。
よって、上記の29万円の住宅ローン減税を
満額を受け取ることができるというわけです。
この場合、世帯主だけで住宅ローンを組んだ場合と、
配偶者と2人で住宅ローンを組んだ場合とでは、
10年間で約65万円も差が出ることになります。
結果として住宅ローンは、
1人で組むよりも2人で組む方が住宅ローン減税に関しては
得する金額が多くなる可能性が高いと言えるでしょう。
もちろん、住宅ローンを2人で組む方がいいのかは、
配偶者の今後の働き方によっても異なります。
ただし、このように住宅ローンの組み方で
数十万円得する可能性があることは知っておいて損はないので、
覚えておいてくださいね。