知っておきたい老後資金の準備方法
From:和歌山家づくりのお金相談センター@柴垣和哉
GWが終わりましたね。
あなたはどう過ごしましたか?
私は友達と飲みに行ったり、
知り合いの社長が持っているクルーザーに乗せてもらって
優雅な時間を過ごしたりとGWを満喫できました。
休みは3日間で他の日は仕事。
仕事といっても相談は趣味に近いものがあるので
仕事という感じはしないんですけどね。笑
さて、最近はその相談で
老後資金について聞かれることが多いです。
ご相談をお受けする場合には、
将来退職金がいくらぐらいありそうなのかや
貯蓄型の保険に加入しているかどうかも
お聞きするので、その際に
「会社の退職金の制度が変わったので
自分で運用先を決めないといけないけど、
よくわからない」
「住宅の予算が決まった後に、
個人年金保険に加入しようと思っているが、
それでいいのか」
など質問されます。
そういった質問への回答はその方の住宅の予算や、
家計状況によっても変わります。
しかし、あなたが今から老後資金の準備をするのであれば
「iDeCo」は外せません。
老後資金準備はiDeCoを活用
「iDeCo」は確定拠出年金の愛称で、
2017年から公務員や専業主婦の方でも
加入できるようになったのを機に
この名前に決まりました。
このiDeCoは保険会社が販売する
個人年金保険と同じように
毎月掛け金を支払っていき
その掛け金を60歳以降に
受け取ることができる制度です。
各金融機関で口座を開設し、
毎月の掛け金をiDeCo口座内の
いくつかある運用先のうち
どの商品に預けるかを自分で決めます。
こう聞くと、毎月積み立てをして
その積み立てたお金を
60歳から受け取るので
個人年金と同じように思われますが、
大きく違う点はこの3つです。
・掛け金が全額所得控除
・運用益が非課税
・受取時の税制優遇
まず大きなメリットはiDeCoに
積み立てた掛け金が
全額所得控除になるということです。
ちょっとややこしいですが、
所得控除は、所得税や住民税を求める際に
税率をかける金額から差し引ける金額のことです。
iDeCoでは掛けた分だけこの所得控除が受けられるので、
その分支払う税金が安くなります。
(※iDeCoには、掛け金の上限があります)
例えば、iDeCoに毎月23000円の掛け金を
払うとすると年間で276000円です。
一方、個人年金だけだと、
1年間にいくら保険料を支払っても
この所得控除は4万円までと決められています。
27万円と4万円、大きくないですか?
1年でこの差、20年だと460万円の差。
30年だと690万円の差です。
これを、実際の税金額で比較してみると、
例えば、あなたの所得にかかる
所得税率が10%、住民税率が10%だとします。
すると、例えば、iDeCoに毎月23000円、
年間で276000円の掛け金を支払っているとすると
276000円×20%(所得税率10%、住民税率10%)で、
55200円です。
1年間で55200円の税金が安くなるわけです。
個人年金保険だと所得控除は4万円、
4万円×20%(所得税率10%、住民税率10%)で、
8000円です。
20年だと94万円、30年だと141万円の差になります。
積立て先が違うだけで
私立大学の1年間の学費分以上の差がでます。
また、運用益が非課税というのは
通常、預貯金の利息や投資で得た利益には
20.315%の税金が差し引かれますが、
iDeCoで運用している間、
利益にはこの税金がかかりません。
3つ目の受取時の税制優遇ですが、
iDeCoを利用し、積み立てたお金を
一度に受け取る場合には
800万円+70万円×(勤続年数-20年)
の金額がその一時金から差し引かれます。
例えば、勤続年数が38年の方なら2060万円となり、
この方の場合、一度に受け取るお金が
2060万円より少なければ
税金がかからないことになります。
さらにもし2060万円を超えた金額であっても
越えた金額を2で割った金額に対して
税率がかけられます。
このように積立て先が変わるだけで、
受けられるメリットが違います。
しかし、iDeCoには、
60歳まで解約できないことや、
運用中は手数料として口座管理料がかかる
住宅ローン控除を受けている方や
税金をあまり払っていない方は
所得控除を充分に活用できない可能性があるなど
デメリットもあります。
また、あまりに積立金額を高額にしてしまうと、
将来の一番お金がかかる時期にお金が
足りなくなってしまう可能性もありますので
注意してくださいね。
何事もメリット、デメリットの両方を
知っておくことは大事です。
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