住宅ローンの仕組みは難しい!
From:柴垣和哉@和歌山家づくりのお金相談センター
住宅購入専門ファイナンシャルプランナーの柴垣です。
住宅ローンを借りるときに
選ばないといけないことがあります。
それは住宅ローンの返済方法です。
返済方法といっても、変動金利にするか、
固定金利にするかという
金利タイプをどれにするかじゃありません。
「元利均等返済」と「元金均等返済」の
どちらにするかです。
あなたはこの2つ、何を表しているか分かりますか?
パッと字を見ただけではわかりませんよね。
この2つどちらにするか
住宅ローンの契約をするときに
違いの説明をざっと受けただけで
決めないといけません。
この2つの返済方法を簡単に説明すると、
「元利均等返済」は、「元利」が均等なので、
住宅ローンの借入金額である元金と
それに対してかかる利息を合わせた金額が
毎月一定になる支払方法です。
だから、住宅ローン金利が変わらなければ、
毎月の返済額はずっと同じです。
「元金均等返済」は、「元金」が均等なので、
元金の支払いが毎月一定で、それに利息が上乗せされる形。
なので、毎月の返済額は少しずつ減っていきます。
例えば、3000万円の住宅ローンを
金利1.5%、35年間で借入する場合、
「元利均等返済」と「元金均等返済」、
それぞれの毎月の返済額は以下になります。
「元利均等返済」
毎月約92000円
「元金均等返済」
毎月約108000円
「元金均等返済」は毎月返済していくと、
住宅ローンの元金が減っていくので、
毎月100円ずつぐらい返済額が減っていきます。
ちなみに、この「元利均等返済」と「元金均等返済」では、
これ以外の住宅ローンの借り入れ条件が同じ場合は、
「元金均等返済」の方が利息の支払額は少なくなります。
トータルの利息の支払額は
「元金均等返済」の方が少ないのですが、
毎月の返済額が少ないという理由で
基本的にはほとんどの方が
「元利均等返済」を選択しています。
まあ、これ自体は別に問題ないのですが、
問題は、何十年と住宅ローンを返済していった後、
住宅ローンの残高が思ったほど
減らないということを
借入れする人が知らないことです。
というのも「元利均等返済」の場合、
住宅ローン返済当初は毎月の返済額のうち
元金の割合が少なくなっています。
「元利均等返済」の毎月の返済額のうち
元金と利息は以下のような割合になっていきます。
返済開始当初 元金 約54000円 利息 約38000円
10年後 元金 約63000円 利息 約29000円
20年後 元金 約73000円 利息 約19000円
30年後 元金 約85000円 利息 約7000円
返済当初は、毎月の返済額に対しての
元金の割合は約6割ほどですね。
この仕組みがわかっていないと、
何十年か経った後に
「あれ?まだこんなに住宅ローンが残ってんの?」
となります。
仕組みを理解していないと返済計画が甘くなる
家について相談を受けていると、
「家を買って子供が独立したら
今の家を売って、もっと便利なところに住み替えたい」
とか
「もし、職場や勤務先が変わったら、
今の家を売って職場の近くに家を買いたい」
と考えられている方がたまにいらっしゃいます。
比較的、世帯年収が高めの人に
こういう考えを持っている傾向があります。
ちなみに、3000万円の住宅ローンを
金利1.5%、35年間で借入する場合、
どのくらいの住宅ローンが
残るのかというと…
10年後の住宅ローン残高 2290万円
20年後の住宅ローン残高 1470万円
30年後の住宅ローン残高 522万円
となります。
将来の計画を立てる前に
何年後にどのくらいの住宅ローンが残っているかも
しっかりと理解していないとその計画は
「絵に描いた餅」になるかもしれません。
返済途中で、仕方なく
家を売らないといけなくなった場合、
家を売っても住宅ローンを完済できず、
自己資金にも余裕がないとなれば、
八方ふさがりになってしまう可能性もあります。
ほとんどの方は住宅ローンを一生に一度しか
借り入れしないので、理解しづらいと思いますが、
返済計画については
甘くならないように注意しましょう。
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